星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「翔ぶが如く」第10巻 司馬遼太郎

読書4.「翔ぶが如く」第10巻 司馬遼太郎 文春文庫

全10巻、読了。一昨年の11月から読み始めたから、1年半近くもかけてせっせと読んでいたけど、ようやく読み終わりました。時間がかかったけど、読み終えて満足。長かった西南戦争がようやく終結したし、西郷隆盛も死んだ。大久保利通も死にましたよ。一つの時代が終わったのを一緒に目撃した気分だ。

こうしてみると、上野に西郷隆盛銅像が立っていることの異様さを、今更ながらに感じる。解説にもその説明があったけど、反政府運動の首謀者にも関わらず、銅像が立っているんだから、それだけ西郷さんというのは、みんなに愛されていたし、一つの時代の象徴だったのかもしれない。

大久保利通が、殺されたときに西郷の手紙を持っていたというのは、以前に聞いたことがあって、それ本当ですか? 何かのネタじゃないのか? と思っていたが、「西郷の伝記を書いてほしい」と人に頼んでいたという話が出てきて、切なかった。「自分が話さなければ、彼のことが後世に伝わらない」と。

そう言いながら、自分が狙われていることを知りつつも、護衛は一切つけずに、天命に任せると語っていた大久保さんも、もう死んでもいい覚悟を決めていたというようにも見える。後を追うように殺されちゃって。だから、この二人の物語が、悲しかった。

「ヤング ブラック・ジャック」第8、9話

第8話「苦痛なき革命 その2」

第9話「無残帳 その1」

こうして通しで見ていくと、物語がちゃんとつながっているのがよく分かる。無痛症の彼の物語は、ドクター・キリコの出て来るベトナムの話とつながるし、無残帳の百樹先生の物語は、第1話の手足の千切れた少年の話とつながる。

それぞれの物語が、ちゃんと間の成長に与えた影響を語っているのか。

百樹先生の手術をどうしてもやりたいと申し出たとき、第1話の少年をなんとしても救いたかった間くんの気持ちが伝わったので、そこからすべてが始まったという物語の流れも分かったし。

しかし、無残帳は、これからひどい話になるはずなので、アニメ版ではどうなることか、続きを待ちます。

戦争が医学を発展させてきたという側面もある、という話は印象に残った。苦痛を感じない兵士がいたら、その方が都合のいい人々もいると。そんな研究に興味を持ったら、泥沼から出られなくなるぞという警告もわかる。

しかし、原作通りなのは分かるとしても、「七色いんこ」をいきなり出してきたのは、さすがに無理があるんじゃないかとちょっと思った。私が見ても、あまりに唐突で意味がわからない。私自身が、「七色いんこ」にはあまり興味が無いので、設定をよく知らないというか、読んだはずだけど覚えてないからかもしれないけど・・・。

「クジラの子らは砂上に歌う」第3、4巻 梅田阿比

コミック7.「クジラの子らは砂上に歌う」第3巻 梅田阿比 秋田書店ボニータコミックス

コミック8.「クジラの子らは砂上に歌う」第4巻 梅田阿比 秋田書店ボニータコミックス

順序として逆なのはわかっているんだけれど、なんだかアニメを見る前にネタバレを読んでいるような気分になってくる。どういう風に色がついて、絵が動くのか楽しみ。その分、なんだか感想は書きづらいかもしれない。

「ヤング ブラック・ジャック」第7話

第7話「苦痛なき革命 その1」

原作は読んでいるはずなんだけれど、物語の展開はすっかり忘れていて、この男性キャラが無痛症なのは覚えていたんだけれど、結局、なんでそうなったんだっけ? そして、どうなったんだっけ? という部分はすっかり忘れていて、教えてもらうには、次回を待たなければなりません。

ただ、この患者を間くんが手術するんだとしたら、よほどの理由付けが必要じゃないか? という気がする。医学生が手術をしちゃいけないという大原則があるわけだし。興味本位で調べるのまではいいけど、それ以上は治療に関わっちゃいけないんじゃないかと思ってしまう。

そのへんをどうしたのか、どうだったのかが覚えていなくて、なんだかもやもやするから、早いうちに続きを見ないとなあ。と思ってます。

ジョン・ファヴロー監督 「アイアンマン2」

映画18.ジョン・ファヴロー監督 「アイアンマン2」 (アメリカ・2010)

ノーラン版の「バットマン」3部作を見終えたので、久しぶりに「アベンジャーズ」の方に戻ってきました。トニー・スタークの明るい軽いノリが懐かしい。ある意味、「バットマン」と同じテーマを明るく描いているという感じがする。「バットマン」の方が、暗くて、重たいし、結構、厳しい内容なんだけど。

「アイアンマン」もよくよく見れば、結構、手厳しい内容なんだけれど、「バットマン」よりは、軽く見れるからね。私的には、そのほうが助かるかな? 内容が、重すぎると、見ていてきつい。

これだって、最強の兵器を作ってしまえば、結局は、それを量産しようとする勢力が現れるし、悪人に奪われた場合、どうなるのか? という話だ。

誰にも渡すことができない技術だから、自分ひとりで抱え込み、結局はそれを持て余してしまうという。難しいね。

でも、この作品を見ていると、なんだか科学者ってすごいなあ。という気分にはなってくる。本当にそこまで一人でできるのかはともかく。コンピューターをさらさらと使いこなしている姿は、やっぱり素直にかっこいいです。

ラストで、物語は、「マイティ・ソー」へとリンクしてきたから、この先は宇宙のエネルギーを巡って動くみたいだし、トニーはどうするのか、これからの展開を楽しみにしてます。いよいよ、次は、「アベンジャーズ」に行きます。

「ヤング ブラック・ジャック」第6話

第6話「ベトナムにて その3」

ベトナム編、完結。きれいに終わったし、いい話だったと思う。

そういえば、私は原作を読んだときでさえ、この彼がドクター・キリコだって、最初から知っていたわけなんだけれど、物語的には、オチの部分で初めて明かされるという仕掛けだったのか。と、今更気づいた。

キリコがロケットの中に妹と父親の写真を入れていたりするから、ああ、なるほどと。「ブラック・ジャック」のファンだと、ここでニンマリすることになるのか、と、わかった。

そうでないと、髪が短いキリコなんて、想像もつかないというか、、まさかこの彼がドクター・キリコだなんて、普通は思いもしないだろうと。なんで、彼だけ原作に似せていないのかと、ようやく気づいた。そういう引掛けだったのね。と思う。

私はなんだか、最初から夫に聞かされてて(彼はアニメ版だけリアルテイムで視聴していた)、ベトナム編ではドクター・キリコが正義感の強い軍医として出てくるんだと聞いちゃったから、「あ、そう?」と思っただけというか、びっくりも引っ掛けも、何も考えずにスルーしちゃったんだが、今にして思えば、ネタバレを思い切り聞かされていたんだってことなんだねえ。