第6話「宝を目指して」
ヴィレンが語っている昔話だから、多少のうそも混じっているのかな?? という気がしないでもないが、この話が本当だとすると、もともとの問題は、どこにあったのだろう? と、悩ましい。
飢えに苦しむ民のために、ゼーディアの生き物を殺して、心臓を奪うというのは、悪なのか正義なのか?
そもそも、自国の民でもないのに、助けようとしたハーロー王の選択は、王として甘いのかどうか? 足手まといになるけが人は、おいていかないと、全員が危ないと主張したのに、「いや、全員を助ける!」と頑張ったハーロー王と、主張が通らなかったヴィレン。
結果として、ハーロー王は王妃を失い、アーニャの両親も死んだ。それでも、おかげで、人間たちは救われた。
人間を中心に見れば、ヴィレンの言うことももっともなような気もするが、理想を貫くなら、ハーロー王のほうが正しくて、それでも、人間を救うために、タイタンを犠牲にしていいのか? ドラゴンの王が怒るのはもっともで・・・。そこから、戦争の根が始まったというのなら、最初に、10万(100万だっけ?)の民を犠牲にしたほうがよかったのか?
ただ、この話には、まだ語られていない続きがありそうな気はする。ドラゴン王を殺した経緯と、そのたまごを奪った経緯は、まだ語られていないし。
人間の問題を解決するために、ほかの生き物を犠牲にしていいのか? 人間の問題は、人間で解決すべきじゃなかったのか? 最初の王妃の話のほうが、正しい気はするし、これをずっと考えていくと、人間のせいで犠牲になっているありとあらゆる生き物のことを思わなければならない。と思って、いろいろ深い。