星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」第3話

第3話「散華」

三日月は、汚れ役担当という感じに見える。主人公に積極的に人殺しをさせる作品は、ガンダムでも珍しいような気もするが、戦場の兵士という部分を突き詰めていけば、そうなるよね。上官の命令に淡々と従う的な。この場合、三日月が従うのは、オルガだけなのかもしれないが。

彼らの目標が、「自分たちの力だけで生きられる世界」というあたりに、「安住の地を求めてさまよう子どもたち」テーマが感じられていいな。と思う。そんなものが見つかるのかどうかは知らないが、そのために、やれるだけのことをする。

役立たずのお嬢様に見えたクーデリアも、自分に出来るだけのことをすると、協力者になってくれそうだし、このお嬢様もみんなのために進んで動こうとした部分で好感が持てる。意外とやるじゃん? 的な。

スポンサーになってくれそうな人に心当たりがあると、物語が新しい展開に向かって動き出したけど、世の中、そんなに甘くないよね。という予感はあるので、どうなるのか、続きを待ちます。

「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」第2話

第2話「バルバトス」

「命は大事だよ。自分の命も。みんなの命も」

三日月がなんのために戦うのか? という部分を、最低限のセリフと何気ない演出で伝えてきたのがいいな。と思った。彼は仲間を守りたいだけなのか。

そういう底辺に生きる少年たちの思いを、画面を見ている自分たちはクーデリアの立場で見るしかないんだなあ。というもどかしさがある。

敵側に「子供は殺せない」というおっさんキャラを用意してきたあたりが、ガノタへのサービスなんだろうな、と思う。

「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」第1話

第1話「鉄と血と」

随分と地味な作風だなあ。と思った。戦場ものらしく、派手な色を抑えて、重く、暗くしてあるのかもしれないが、あんまり華はないよね。独立運動を扱っているせいか、なんとなく、「太陽の牙ダグラム」を思い出した。

使い捨てにされている少年兵たちが、自立を勝ち取るために頑張る話なのかな? と思ったけど、自分の居場所を求めて旅をするのか、どうなるのか、という意味では、どうまとめるのか興味があります。

主人公は三日月なんだろうけど、彼を指揮しているオルガのほうが目立つなあ、と思った。実は、主役は彼の方なのか? あまりに三日月が指示通りに動くから、その分だけ苦悩があるとか? そんな感じだろうか。

敵側としては、櫻井孝宏の声は、やっぱり目立つ。あまりに耳につくので、この声はどこで聞いたっけ? と一生懸命考えてしまった。最近だと、「ジョジョ・第4部」の露伴先生だな。とっさに、声優さんの名前が出てこなかった割に、どこかで聞いたってのが、気になって仕方がなかった。

「ヤング ブラック・ジャック」第12話

第12話「狂騒の季節」

原作だとサファイアの恋は、片思いだったような気がしたけど、アニメだと両思いっぽく見えるので、そのほうがいいな。と思った。

学生運動については詳しくないが、昔の人達はやっぱり過激だな、と思う。本当に、仲間の少女にまでこの手の暴力を振るう行為があったのかどうかは知りませんが・・・。(ありそうに見えるから怖いんだよね)

「ヤング ブラック・ジャック」第11話

第11話「無残帳 その3」

ありとあらゆる二次創作に対して、「ここまではやっていいけど、ここから先は嫌だ」という許容範囲というものがあって、その線引がどこになるかは人によって違うというか、性格にもよるし、元の作品への思い入れによっても違うんだろうけど。

「ヤング ブラック・ジャック」というこの作品自体が、「ブラック・ジャック」のパロディみたいなものだし、「無残帳」編は「どろろ」のパロディみたいなものだと考えて、この場合は、私の「どろろ」や百鬼丸への思い入れが強すぎて、どうしても許せないところに来ちゃっている感じだ。

元の作品に思い入れがない人にとっては、たぶん、どうでもいいし、何でもありでいいじゃん? という感じになるんだろうけど。

しかし、私にとっては、百鬼丸はとても大切な人なので、この人を殺人鬼みたいに描いたのは、許容範囲を超えちゃっているんだな。自分の大事にしているものを汚された気分だ。いくらスターシステムだからと言っても、やっていいことと悪いことがあるぞ。みたいな反発が来る。言っても、詮無いことだとは思うんだけど・・・。

しかも、ここまでやった百樹先生に対して、「生きてください」とか言って、監獄から逃しちゃうのは倫理的にどうかと思うよ。そうやって野放しにしたら、結局、また殺人を繰り返すことになるじゃないか?

医学界が腐っているということを描きたかったにしては、物語がちゃちいし、どう見ても、これって、不幸な事故じゃん? 百樹先生がそこまでする理由付けとしてはあまりに弱すぎるし、誰が悪いと言って、「キミが代わりに手術をやってくれ」と頼んで、勝手に死んじゃった先生とか、故障させるだけだという話なのに、勝手にブレーキを効かなくしちゃった脇役の人とか、そっちのせいじゃないのか? という感じがするので、なんじゃこりゃ? 状態。

よく覚えてないけど、原作もそういう話だったかな? でも、ひどい話だったというものすごい嫌な記憶があるので、なんかもう、読み返すのも嫌なんだよね。気になるなら、確認するしかないけど。

原作だと、最後に百樹先生がベトナムにいったのは覚えている。けど、アニメ版ではなぜか、ミッドナイトの帽子(?)をかぶっていたので、タクシードライバーになったということなのかな? と思った。そこが夫が言っていた「アニメ版のほうがマイルド」という意味なんだと解釈してみる。

かわいそうなのは、婚約者とろろでしょう。やっぱり、ひどい話だなあ。と思う。

「ヤング ブラック・ジャック」第10話

第10話「無残帳 その2」

「アニメ版は、原作よりはマイルドに描かれていたよ」と夫が言っていたので、ストーリーに変更でもあるのだろうか? と思っていたけど、やっぱり、アニメで見ても、ひどい話だったね、この話は。それとも、オチの部分に変更があるということなのかな? そのへんは、次回を見なきゃわかりませんが。

原作の漫画を読んだときも思ったけど、百樹先生の扱いがひどすぎて、「どろろ」ファンとしては、とてもじゃないけど耐えられない。

自分をひどい運命に陥れた人間への復讐劇という「巌窟王」的なテーマは、手塚漫画にはよく見られるパターンかもしれないが、なにもそれを百鬼丸でやらなくてもいいじゃん? 百鬼丸は、そんな人じゃないよ。あの人、とてもいい人だよ。と、なんだかムキになって、言いたくなる。父親に復讐なんかしなかったし、弟だって、殺したくて殺したわけじゃないじゃん。

今、思いついたけど、「鉄の旋律」をやりたかったのかな? と、ちょっと思った。でもね、私は、個人的に「鉄の旋律」が大嫌いなんで、あんな怖い話、思い出したくもないんだけどな。

「ヤング ブラック・ジャック」第8、9話

第8話「苦痛なき革命 その2」

第9話「無残帳 その1」

こうして通しで見ていくと、物語がちゃんとつながっているのがよく分かる。無痛症の彼の物語は、ドクター・キリコの出て来るベトナムの話とつながるし、無残帳の百樹先生の物語は、第1話の手足の千切れた少年の話とつながる。

それぞれの物語が、ちゃんと間の成長に与えた影響を語っているのか。

百樹先生の手術をどうしてもやりたいと申し出たとき、第1話の少年をなんとしても救いたかった間くんの気持ちが伝わったので、そこからすべてが始まったという物語の流れも分かったし。

しかし、無残帳は、これからひどい話になるはずなので、アニメ版ではどうなることか、続きを待ちます。

戦争が医学を発展させてきたという側面もある、という話は印象に残った。苦痛を感じない兵士がいたら、その方が都合のいい人々もいると。そんな研究に興味を持ったら、泥沼から出られなくなるぞという警告もわかる。

しかし、原作通りなのは分かるとしても、「七色いんこ」をいきなり出してきたのは、さすがに無理があるんじゃないかとちょっと思った。私が見ても、あまりに唐突で意味がわからない。私自身が、「七色いんこ」にはあまり興味が無いので、設定をよく知らないというか、読んだはずだけど覚えてないからかもしれないけど・・・。