物語としては、十分に盛り上がっているのに、私がどこか冷めた視点で見ているのは、やっぱちせが怖いせいだと思う。
怖いというより、気持ち悪いのね。アケミが死んだときには素直に泣けたんだけど、ちせにはそういう風な同情がまったく起こらない。
死にかけている少女・・として素直に見ることができないのだ。奇妙な怪物のように映る。これは原作もそうなのかな？ 折笠さんの喋りが怖いせいかな？
ちせの「死に神」のような部分って、二重人格みたいなものなのなんだろうか？ そう解釈していいの？ そこらへんがよくわからない。
この作品って、「兵器としてのちせ」や「戦争」について、たとえばどこの国が攻めてきているんだ？ とか、説明を一切行わず、ただ、主人公の周囲の状況のみを語っていく手法を取っているけど、それはそれで物語の手法として潔いからいいと思うんだ。
ただ、物語の核心部分に触れているのに、説明不足の度が過ぎちゃうと、かえって違和感の方が大きくなって物語に素直に入れないと思う。少なくとも私はそう。
今回、２人で「故郷の街」の外へと出ていったけど、「平和なのはこの街だけ」という設定が気に入っていた身には、まだ外があったのか〜というのがちょっと残念だった。
