星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「からくりからくさ」 梨木香歩

22.「からくりからくさ」 梨木香歩 新潮文庫 評価★★★★

個人的には「裏庭」のようなファンタジー作品の方が好みなのだけど、こちらは雰囲気をがらっと変えて、もう少し対象年齢が上のしっとりとした女性向け小説という感じ。

「織物」を題材にして、様々なエピソード絡ませながら、人の運命の不思議を語っていく。物語全体から「機の音」が聞こえてくるような小説でした。

私も一応機屋の娘(うちの実家はもともと織物工場を営んでいた。平成不況でつぶれたけど・・)だから、その響きをどこか懐かしい想いとして感じた。いや、それともこの感覚は機屋の娘でなくても感じるのだろうか?

昔から世界中で「機を織るのは娘の仕事」だったのだから、「機の音」に感じる郷愁は、全女性に共通のものとして、どこか心の奥底に流れているのかもしれない。

まあ、なんとなく、そういう感想を書きたくなるような小説だったのですよ。参考にもならなくてゴメン。

参考にするなら<A HREF="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101253331/249-1465022-3083515" TARGET=blank>こちら</A>