星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「ブラックジャック」スペシャル・カルテ1

カルテ1「医者はどこだ!」

なんでこう違和感があるのかな? と思っていたら、ピノコがいるせいだな・・と、気づいてしまった。
「医者はどこだ!」というのは、確かチャンピオン連載時の「ブラックジャック」の第1話だったと思うんだけど、その時点では当たり前だけどピノコは登場していないんだ。

初登場のブラックジャックは、ぎりぎりまで患者を助けるのか助けないのかわからない謎の人物だったし、読み切りは短かったから、落ちの部分まであっという間に読んじゃって、物語にも違和感を覚えなかったんだけど・・。

こうして改めて物語の整合性を出すために登場人物によけいなセリフ(「アクドって本当にひどい奴ね」「先生、あんなやつ、助けないで」など・・)をしゃべらせたりすると、返って物語のあらが目立つような気がする。漫画的なギャグ表現も古くさくて恥ずかしいし・・。

誰かの感想で読んだけど、「そもそもブラックジャックが「余分な肉体があれば」なんてよけいなことをいわなければよかったんじゃないか?」という指摘はまさにその通りで、そういうことを平気で言えるBJ先生はそもそもひどい男なんだよ。読者にそう思わせるのが、原作での狙いだったんだから。

謎の男が一人で現れて、大金を請求したり、そういうひどい発言をするから、悪の魅力・・という感じでかっこよく見えたのに、最初から女の子連れで現れるBJ先生はただの甘ちゃんのおじさんになっている・・。がっかり。
(ましてや、手術をする理由がピノコを人質に取られたから・・と言うのはさすがにあんまりだ)

まあ、もともと私は原作でもピノコはそんなに好きじゃなかったんだけど、アニメ版の水谷優子のキンキン声のピノコはなおさら見ていてつらい。
ラストにおけるピノコに甘いBJ先生・・は、BJの女性ファンサービスとしてはいいのかもしれないけど、私にはちょっとついていけなかった。

もうちょいクールに描いて欲しいんだけどな。BJがピノコを甘やかしてはいかん。あくまで冷たく、手厳しく・・。

カルテ2を続けてみようと思ったんだけど、またしても冒頭のピノコを見て、げんなりしてしまった。うーん?