星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「暗黒館の殺人」下巻 綾辻行人

小説・一般14.「暗黒館の殺人」下巻 綾辻行人 講談社ノベルズ

上巻を読むのに2ヶ月、下巻を読むのに1ヶ月かかって、のべ3ヶ月の間、この作品とつきあいましたが、今やっと読み終わったので、長い間の宿題が片づいたように、ものすごくすっきりしてます。めちゃ、気持ちのいい解放感。(^^);

読み終わって全体を思い返してみてみれば、確かにいつもの綾辻行人作品と変わらないかな〜と。パズルをはめ込んでいくような推理もので、変な風に言葉の引っかけでパズルを逆にしてみたり、ずらしてみたりして遊んでいる感じ。最後の最後でピースがはまって完成。

自分は注意力が足りないので、こういう文章による引っかけものは苦手で、その点で苦い感じもするのだけど、ピースがだんだんはまっていくラストの方は、結構一気に読めて、気持ちよかったです。何しろ、そこに行くまでが長かったしね。(−−);

過去の館シリーズを読んだのが10年以上も前なので、正直、「水車館」や「時計館」の登場人物なんかすっかり忘れていた。やはり、発表されるまで時間がかかりすぎたというのは、この作品にとって致命的だったと思う。

とにかく、文章に無駄が多すぎるように見えるし、登場人物の動きも変。なんでこの行動を取ったあと、今度はこちらに行くかな? とつっこみどころが満載で気持ち悪くて仕方がなかった。発表する前に推敲を徹底して、この内容を半分になるまで削り取って欲しかったと思う。この半分の内容で一気に読ませてくれれば、もう少し楽しめたんじゃないかと思うんですけどね。

ただ、ラストの落ち自体はすごく好きなので、途中で投げ出さずに最後まで読んで本当によかったと今は思ってます。

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