星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「ブラックジャック」Karte47

Karte47「雪原のヴァイオリン」

何をおいても感動なのは、肝付兼太氏の演技でしょう。いやあ、懐かしいわ〜。ものすごく久しぶりに声を聞いたような気がする。でもって、すっかりおじいさんの声になっちゃったことにびっくりした。往年の車掌さんもトシを取ったねえ・・・という感じで。でも、役柄的にはぴったりはまっていたんじゃないのかな?

「アトム」もそうだったけど、手塚作品にはときどき、往年のベテラン声優が出演してくれるのでオールドファンとしては喜ばしい限り。若手の声優さんもいいけど、やっぱ、大御所が一人はいると雰囲気が違うじゃん? 声の重みが違うというか。

この話のポイントは、「人間、一番大切にしているものは、決して手から離してはいけないのです」というモロゾフ氏のセリフにあったのだけど、アニメ版ではなんだかちょっとニュアンスが変わっちゃって、「一度奏でた音は決して消えない」のセリフの方が印象に残りました。昔ながらの声優さんがいうから、その言葉が重く響いて、なおのこと感動的でしたね。

私だって、子どものころに聞いた彼らの声を覚えているので・・・。子どものころに好きだった作品は、やっぱ忘れないよ。所詮はノスタルジーと言われればそうなんだけど、こういう物語が入ってくるのを見ると、この作品も結局は子どもよりも親の世代を感動させているような気もします。いい話でした。