第7話「電脳 - CIVER」
八頭司颯姫、紹介編。丸々1話を使って、彼女の生い立ちと境遇の説明をやってましたが、そう言えば、地の龍側の登場人物をきちんと紹介したのは、今回が初めてだったか?
「人間なんか嫌いよ」「この世界は退屈」「みんな滅んでしまえばいい」
と、淡々と語られる彼女の虚無感と、その彼女の想いに呼応して働くコンピューターの不気味さがマッチして、なかなかいい感じでした。そして、その淡々とした一人語りを繰り広げるのは、桑島法子。
こうしてみると、地の龍側の人間というのは、何らかの形で人間に絶望して、世界なんか滅んでしまえばいいという思想の持ち主なんだなあ。そこに「東京バビロン」の星史郎さんが加わっているというのも、わかりやすい話ではある。
「東京バビロン」では、昴流くんと星史郎さんが「賭け」をする・・・という形で、物語が展開し、ラストまで辿り着いても、その「賭け」の内容が象徴的でよくわからないまま、「X」へとなだれ込んじゃったような印象があったんだけれど、今なら、星史郎さんの抱えていた絶望と、何故彼が昴流の肉親を殺さなければならなかったのか、理由がわかるような気もする。
「人間は、果たして、ぼくたちが命を賭けて護るに値する存在なのですか?」
天の龍側はそれにイエスと応えるし、地の龍側はそれにノーと応える。だから、人類の命運を賭けて、世界の終末戦争が起こる。
「東京バビロン」では、その答を保留にして、先延ばしにしちゃったんだけれど、さて、「X」では結論を描いたのかどうか・・・。
「人が人を裏切る・・・そんなことは当たり前ですよ。少なくとも、この東京ではね」と言わせた「東京バビロン」が、昔、すごく好きだったのだけれど、あるいは、そのテーマの名残が、今の「ホリック」の中にもあるような気がするんだよね。四月一日が昴流くんの位置にいるし、この場合の星史郎さんはあの なんじゃないかとこっそり踏んでいるんですが・・・?
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