小説・一般7.「夜の神話」 たつみや章 講談社文庫
前作も面白かったし、波津彬子の表紙も相変わらず、すばらしいので、反射的に衝動買いした。
素直に面白かったです。「自然への愛」と「原発反対」のテーマを結構ストレートに描いていて、そこに入ってくる日本神話の神々との交流が面白かった。
主人公がうさぎになって月まで飛んで行ってしまうあたりのファンタジー描写は、見ていて気持ちよかったしね。宇宙をかける月弓船の存在。月面に広がる花畑や、そこから見える三日月形をした青い地球。そこに住むたくさんの月うさぎたちが花を摘む仕事をしている。こういう描写は大好きだ。
そんなに長い小説でもないので、一気に読めたし、展開が早くってページをめくるのが気持ちよかった。小学生の子供に読ませたいと思う1冊です。