星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

フランク・ダラボン監督「ミスト」

映画28.フランク・ダラボン監督「ミスト」(アメリカ・07)

これは面白かった。アメリカの田舎町で、濃霧が発生し、何も見えない霧の向こう側に、何かが潜んでいる・・・という作りのホラー映画。

向こう側が見えなくて、怪物がいたとしても部分的な一部とか影とか、ちらちらしか出てこない・・・と言うのが面白いなあ。と思いました。この間見た「クローバーフィールド」もそうなんだけれど、こういうのが下手にはっきり見えると、しらけちゃいそうだから、それはそれでいいんだろうなあ。アイディア勝負ですね。

とりあえず、極限状態に置かれた人間がどうなるのか? と言う部分で、見応えがあって、楽しかったです。あるいは、こういう映画を見慣れている人には、「またか」程度なのかも知れないけど。私は見慣れてないから、新鮮でしたよ。特に、宗教が絡んできて、「神の審判が下される」と言っているキチガイ女に、みんながだんだんと乗せられていく過程が面白かったな。

この手の極限状態で、宗教が発生するというのは、アニメとしてはとっさに「無限のリヴァイアス」を連想したけれど、より直接的な分だけ、こちらの方がよほど怖かった。

「人間を二人、同じ部屋に閉じこめておけば、最後には必ず殺し合うんだ」というセリフが、印象に残りました。あるいは、そうかも知れないなあ、と思って。

評判になっていた衝撃のラストシーンに関しては、映画としては有りだと思うけど、心情的にはちょっと複雑という感じかな。何もこんなことまでしなくったって・・・と言うのがどうしても出てくるから。ただ、映画のまとめ方としては、面白かったです。

http://www.mistmovie.jp/