星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「狂骨の夢」 京極夏彦

小説・一般2.「狂骨の夢」 京極夏彦 講談社文庫

魍魎の匣」のアニメを見た勢いで、長いこと積んでいた「狂骨の夢」を読む気になった。京極堂のシリーズは、全部つながっているので、登場人物含む前の事件が次の物語に絡むので、勢いで続けて読まないとダメなんだよね。

しかし、私はすっかり前作「魍魎の匣」で疲れてしまったので、次の「狂骨」は買うだけ買ってそのままずっと放置していたのだ。

ちなみに、「魍魎」の原作を読んだときの感想はこちら。
http://www2.diary.ne.jp/search.cgi?user=154534&cmd=show&num=2004083121093905468&log=2008850477&word=%E9%B1%E9%B2

狂骨の夢」を読む前にアニメを見ておいてよかったと思うのは、「狂骨」の中に久保竣公の葬式のシーンがあるところ。アニメを見てなかったら、久保竣公って、誰だったっけ? 状態に陥るところだったよ・・・。

で、「狂骨の夢」ですが、相変わらず読みづらい小説で、最初の方のくどくどくどくど繰り返される説明には、かなり飽きたし、疲れました。大体、面白くなるのは、やっぱり関口さんや木場さんなどメインのキャラが登場し始めたあたりからですね。このシリーズは、彼らの魅力に頼っているところがかなり大きいと思います。そうでないと、事件の気色悪さに、こちらが耐えられない。

うんちくもいい加減くどいし、読んでいて辛い。民俗学その他の知識が豊富に詰まっているから、勉強になる分には面白いんですけど、そういうのに興味がないと、きついかも知れません。

特に今回の話は、トリックの部分はすぐにわかってしまったので、あとはどうつながるのか、と言う部分で読ませてもらいました。今度は割と一気に読めたけれど、それでも人に勧めるにはちょっと迷う小説だと思います。京極堂たち、キャラクターを気に入った人だけどうぞ。