星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「ふたつのスピカ」第15話

第15話「ひとりぼっち」

・・・なんか、微妙に感動できないのは、まりかの持っている孤独にあんまり感情移入できないせいかもしれない。お嬢様故のひとりぼっちというパターン描写に説得力がなく、こちらの気持ちとどこか齟齬があるというか、こんな類型的なものを見せられてもねえ・・・という感じがする。

一方で、そんな彼女に対して、せっせと余計なお世話を焼こうとするアスミちゃんの気持ちも今ひとつつかめない。一人でいたいって言っているんだから、放っておけばいいのよ・・・というけいちゃんの言い分の方が、正しいんじゃないかという気もちょっとするので。

「関係性」のテーマを扱うのに、この作品のやり方は、もはや古すぎるんじゃないか? と言う気がちらっとするんだな。それにしても、古典なら、古典の感動させ方があるんじゃないかという気もするんだけれど、それもなんか微妙にずれているような?

そもそも、私にはアスミの気持ちが上手くつかめないからなのかも知れない。マリカにお節介を焼くほど、アスミ自身が孤独なのかどうかも、よくわからないところだし・・・。もともと、自分の気持ちをあんまりはっきり吐露しない子供なので、彼女の気持ちってわかりづらいし、ただ宇宙へ行きたいという思いだけは、やけに繰り返されるテーマなので何となくわかるような気もするんだけれど、そもそも、なんでそんなに宇宙なんかに行きたいと思うのか、その気持ちも謎だし・・・。

チャレンジャーの事故を見てしまったショックで、私は絶対にスペースシャトルなんて危ない乗り物には乗らないぞ〜と思ってしまった人間なので、獅子号の事故を知りつつ、さらに宇宙に行きたいなんて思う、その気持ちについて行けないのかもしれない。

地上から星を見ていれば十分じゃないか? その方がきれいだよ・・・と、思っている限り、この作品のロマンは理解できないのかも知れないんだけどね。

どうもその辺が微妙。マリカの謎だけ知りたいので、とりあえず、次回を待ちます。

【追記】
それとも、子供の頃に見た夢「お父さんとライオンさんを宇宙に連れて行ってあげたいです」というのが、彼女の最終目標なんだろうか? 自分が行きたいというだけではなく? その解釈なら、少しは気持ち的に通じるものがあるんだけれど、どうなんだろうね?