星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「黒塚」 夢枕獏

小説・一般12.「黒塚」 夢枕獏 集英社文庫

アニメ版は6話まで視聴して、切りました。その時に原作を読んでみたいと思って、文庫本を買っておいたのだけれど、実際に読んでみたら、原作の方も今ひとつだった・・・。

吸血鬼になった男女が、超人的な肉体を持ちつつ、時を越える物語と言うことで、夢枕獏が「火の鳥」か「ポーの一族」でもやりたくなったのかと思ったんだけれど、テーマ的に両作品ほどの深みが全然なく、ただ、だらだらとクロウが生き別れになった黒蜜を追いかける話に終始していて、冗長な展開だし読んでいて退屈なだけです。

夢枕獏は、もっと面白い小説を書く人だと思っていたんだけれど・・・。これじゃダメです。この設定を使うなら、もっとすごい小説を期待したかった。残念です。