星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「獣の奏者」第1巻闘蛇編 上橋菜穂子

小説・一般27.「獣の奏者」第1巻闘蛇編 上橋菜穂子 講談社文庫

アニメ版は、2話でやめました。私は元々、原作に興味があって、前から読みたかったのです。それこそ、アニメ化されるよりもずっと以前から。

続編があるらしいから、全4巻が文庫でそろうまで積んでおこうと思ってましたが、モンゴメリを読んだ勢いで、日本の児童文学を読みたくなったので、同時進行で読書してました。最近、併読すると、読書ペースが一気に上がることを覚えた。今まで1冊ずつ読んでいたんだけれど、これからは併読で行こうと思ってます。たったこれだけで、速読が簡単にできるとは思わなかったよ。

で、本編ですが、期待が大きかった割には、今ひとつだったかもしれない。他人様がべた褒めするほどには、面白くはないんだなあ、と思った。なんというか、主人公のエリンが可愛くない。アニメの時にも感想を書いたんだけれど、どこか冷めた調子で、「何故、こうなるんだろう?」とばかり考えているエリンは、あんまり子供らしくなくて、どこかさかしい感じがするのね。そう言うところがなんか引っかかって、気になりました。

この作品で惹かれるとしたら、やっぱり世界設定の方で、大公と真王に別れて対立している王国や、闘蛇や王獣などの独特な魅力を持った獣たちだと思います。

エリンと共に、その世界を旅している感覚は好きなので、その点で今後の展開に期待してます。特に、この巻のラストでは、気の毒な幼獣リランも出てきたことだし、この幼獣がこれからどうなるのかがすごく気になります。エリンにリランを救えるのか? どうやって救うのか? 続きを楽しみにしてます。