第5話「第偽話」
順調に面白い。性格的に歪んでいる正雄のキャラがよく立っています。
「あんた、私たちを慰めに来たの? それとも、慰めてもらいに来たの?」このセリフの使い方が秀逸だったなあ。正雄の人格の問題点を一言で見事に表したという感じがした。
ラストシーンがめちゃ怖かった。うわ、襲われたよ。このフェイントはないわ〜と思って、かなりびっくりした。じわりじわりと進む演出も見事でいいなあ。見ている人間は、大体、何が起こっているのか察しがついているわけだけれど、登場人物たちは、まだ何も知らないからね。(うすうす気づいている夏野以外は)
スクーターでてけてけと走っている若御院が可愛かったです。村中を調べて出てくる辞職の謎は、なんだか薄気味が悪くていいしね。
あと、第1話に出てきた恵の暑中見舞いのエピソードをここまで引っ張ったやり方も好き。破り捨てる描写を丁寧に描いたところもよかった。
いろんなところで、すごい作品だと思います。この調子で進めば、思いの外、傑作になりそうな感じ。続きもすごく楽しみです。次回を待ちます。