「ナユーグル・ライタの目」にされたエーシャナに始まって、たった一人で海を渡り、王都に危険を知らせに行かなきゃならなくなったスリナァや、呪いにかけられ兄殺しのえん罪を着せられたタルサン等々、登場人物の行く末がどうなるのかわからなくて、一気に読まされたという感じです。この作者は、本当にそう言う引っ張りが上手いな、と思う。
南の大陸からの侵略の脅威は消えたわけでもないし、国を守ることの難しさを痛感させられた形。とはいえ、国を守るために民を、幼い少女一人をも犠牲にしてよいのか? そう言う問いかけをしっかりと見せたところで好印象。続きも楽しみにしてます。
- 作者: 上橋菜穂子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2008/07/29
- メディア: 文庫
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