星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「風雲児たち」第3巻 みなもと太郎

コミック127.「風雲児たち」第3巻 みなもと太郎 リイド社SPコミックス

大阪冬の陣、夏の陣が描かれるのかと思ったら、思いっきり省略。合戦が始まるのかと思ったら、次のページでは終わっていたので、笑えました。幕末に関係のないところを省いたと思っていいのかな。

その代わりに描きこまれているのは、会津藩藩主保科正之のことで、秀忠の息子として生まれ、徳川家に生涯忠誠を誓ったその人生と言うことで、民のことを思いながらの治世が、なかなか感動的です。この人によって、幕末まで続く会津藩の徳川忠誠の形が作られていったとそういう流れ。

あと、水戸光圀が始めた「大日本史」編纂の作業。「尊皇攘夷」というのは、もともとは宋の歴史書に書かれた言葉というのは、豆知識だし、家康の孫からその発想が出てきているのも、皮肉と言えば皮肉だ。そういうのを含めて、歴史は面白いなあ、と思った。

そういえば、保科正之も家康の孫には違いない。同じ時代を生きたこの二人から、会津藩水戸藩のその後が変わっていくというのも、なんだか壮大ですごいなあ、という感じがした。

風雲児たち (3) (SPコミックス)

風雲児たち (3) (SPコミックス)