星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

8月の読書メーター

8月の読書メーター
読んだ本の数:6冊
読んだページ数:1714ページ
ナイス数:129ナイス

天と地の守り人〈第3部〉新ヨゴ皇国編 (新潮文庫)天と地の守り人〈第3部〉新ヨゴ皇国編 (新潮文庫)
読み終わった後、思わずほーっと息が出るほどの、見事な大団円。どうなることかと思って、息を詰めて、物語を見守ってきた分だけ、辿り着いた場所のすばらしさに感動。チャグムならきっとその後の皇国を変えていけるだろうな、そういう想像の余地が残っていることも嬉しい。 ただ、ひとつだけ気になることをあげれば、タルサン王子のその後かな〜。どうなったんだろう? あえて、描かないところも心憎い演出なのかも知れませんが・・・。気になる・・・。
読了日:08月04日 著者:上橋 菜穂子
バルサの食卓 (新潮文庫)バルサの食卓 (新潮文庫)
改めて、上橋菜穂子の作品には、食事シーンが多いんだなあ、と思った。実際に作ってみましたというのも、すごいと思うが、ちゃんと物語に合わせた料理になっているのがなかなか感動的だった。作者が料理に寄せているエッセイも読み応えがあって、面白かったです。
読了日:08月05日 著者:上橋 菜穂子,チーム北海道
架空の球を追う (文春文庫)架空の球を追う (文春文庫)
こんなに薄い本なのに、11本の短編集というのは、いくら何でも短すぎるんじゃないか? と言う気がしていたんだけれど、最後まで読み終える頃には、すっかり満足。これはこれで、みんな味のある、なかなかいい話じゃんか。と言う気分になった。 個人的に気に入っているのは、「夏の森」ですね。店頭で売られているカブトムシを見て思い出した、子供の頃の作文の記憶。なんでこんな作文を書いたんだっけ? という想いが、結末まで引っ張っていく。そして、落ちの秀逸さ。こういう話は好きだ。小生意気な発言をする息子が、らしくてよかった。
読了日:08月08日 著者:森 絵都
みえない雲 (小学館文庫)みえない雲 (小学館文庫)
ドイツで原発事故が起こったという想定で書かれたフィクションですけど、事故によってパニックを起こす人々の波、それによって死んでいく人々。放射能汚染された人々を助けたくない、近寄らないでとドアを閉めてしまう人たち、差別問題。被災した人たち同士の連帯など、なかなか生々しいテーマで描いてあって、読み応えがあります。ラストシーンの祖父母との対立は、原発を擁護し続けた、危険性に目をつむって、知らぬふり、見ないようにして日々を過ごしてきた老人たちに対する子供からの告発にみえました。あまりにもひどい。いい作品です。
読了日:08月08日 著者:グードルン パウゼヴァング
黒い雨 (新潮文庫)黒い雨 (新潮文庫)
非常に読みづらくて、読み始めてから読み終えるまで3週間近くもかかってしまった。昭和文学の古い読みと漢字が難しくて、私の語学力ではかなり苦労した。 お話としても、淡々と広島の状況を伝えているだけで、物語に起伏があるわけでもなし、読んでいてそんなに面白いものでもないな、と思った。当時の人々の生活が丁寧に記述されているので、そう言う部分では参考になるけど。 聞いていたほど、差別テーマの物語ではなかったので、それを確認できたことが収穫だったと思う。
読了日:08月30日 著者:井伏 鱒二
福島 原発と人びと (岩波新書)福島 原発と人びと (岩波新書)
改めて、事故の経過を振り返る。写真が多くて、見応えがありました。
読了日:08月30日 著者:広河 隆一

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