コミック41.「ポーの一族」第4巻 萩尾望都 小学館プチコミックス
「ピカデリー7時」「ホームズの帽子」「ランプトンは語る」「エディス」収録。
物語がだんだん現代に近づくにつれて、乗り物の歴史も動いていくから、物語当初では、馬車や馬に乗っていた彼らが、最終的には地下鉄やバスに乗っているのに、なんか感心するものがあった。アランとエディスは地下鉄で会話をしているんだもんなあ。
作者は、学生時代に服飾史を勉強したんだって、どこかで聞いたことがあるんだけれど、物語を通して、登場人物の服装がどんどん変化していくのも、見ていて面白かった。
最終巻では、ちゃんと物語が書かれた現在である70年代になっているんだよね。
「今でもどこかにいるのかしら?」というシャーロッテのセリフが、印象に残るんだけれど、それを考えるにつけ、どうしてアランが散ってしまったのだろう〜と、それが残念で仕方がない。二人一緒でいいじゃんか〜。一人になっちゃったエドガーがかわいそうすぎて、アランが助かったバージョンをどうしても夢見ちゃうというか。この二人は、二人でなきゃいけなかったんだよ。
その分だけ、アランの最期がものすごく辛くて、悲しい。いまでもどこかにいるのなら、二人でいて欲しいな。と思いながら、最終ページを読み終えました。感無量です。
- 作者: 萩尾望都
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 1978/03/20
- メディア: コミック
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