これは面白かった。「裏庭」の純和風バージョンという印象。現実世界だと思っていたのに、だんだんと異世界に浸食されていき、不可思議な世界に迷い込む。これは夢なのか? と思いつつも、次第に明かされていく主人公の持っているトラウマが、なんだか読んでいて、切なかった。
坊の名前を呼ぶところは、素直に感動。そういう落ちだというのは、見えているけど、やっぱり泣かせのポイントだと思う。
少し古い感じの、日本の話し言葉が、非常に風情があって、美しい。いい作品を読ませてもらいました。よかったです。
- 作者: 梨木香歩
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2012/06/07
- メディア: 文庫
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