星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

吉浦康裕監督 「サカサマのパテマ」

映画5.吉浦康裕監督 「サカサマのパテマ」(日本・2013)

なんというかまあ、何? この「ラピュタ」と、最初に思った。空から女の子が降ってくるんじゃなくて、地下から舞いあがってくる設定にしたかったのね。普通にボーイミーツガールの物語として、まあ、面白かったかな〜と思うものの・・・。

サカサマの重力設定なのは、わかっていたつもりだったが、実際に画面を見ていて、こんなに怖い思いをしたことはない。空に落ちるイメージが、怖ろしすぎて、ぎゃああああああああああああああって感じ。

最初に少年と少女が、サカサマに抱き合って、飛ぶシーンとかありますが、これがもう、怖いなんてもんじゃない。少年の方は、飛んでる〜と喜べばいいかも知れないけど、少女の落ちるかも知れないという恐怖って、半端じゃないと思うぞ。にもかかわらず、その気持ちを考えずに、わざわざふらふらゆらすな! 極悪人か、貴様は〜!! と思っちゃったので、最初から、あんまりこの主人公側にいい気持ちはしませんでした。

むしろ、ヒロインの幼なじみ(?)の地底人の彼の方が、よほど、彼女のために命がけで助けに来たように見えて、私だったら、この子を押すけどなあ。と思いましたよ・・・。トンビに油揚げをさらわれたようで、かわいそうじゃん。

重力逆転の映像は面白かったけど、いろいろ物理的にはどうなっているのか、疑問は残りますね。その辺は、小説版に書いてあるのだろうか? と思って、ちょっと気にしてます。ラストシーンの意味が、私にはよくわからなかったので・・・。

オススメってほどじゃないけど、空に落ちる恐怖を味わってみたいなら、劇場に行ってもいいんじゃないかな? と思いました。すごい怖かったけどね・・・。