星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「屍鬼」第1、2巻 原作:小野不由美 漫画:藤崎竜

コミック2.「屍鬼」第1巻 原作:小野不由美 漫画:藤崎竜  集英社ジャンプコミックス
コミック3.「屍鬼」第2巻 原作:小野不由美 漫画:藤崎竜  集英社ジャンプコミックス

原作小説は2回既読。アニメ版も全話視聴済み。

改めて、手つかずだったコミック版を読み始めたんだけれど・・・。たぶん、作者の意図とは逆のところで引っかかっちゃって、軽く落ち込んでいる。

「結城くんは、私のことなんか嫌いなのよね?」
「義姉さんは、俺みたいなのは嫌いだろうね?」

似たようなセリフが、二度続けて出てきた上に、それに対する返答が、無視と「わからないわ」だったので。

この場合、この問いを投げかけられた方は、どっちも「こいつは、俺に(私に)、どんな回答を期待しているんだ?」「そんなことない。好きだよ」と言って欲しいのか? と頭の中で考えて、イライラと怒っているのだけれど・・・。

私はむしろ、この問いかけをした方の人間の気持ちを考えている。たぶん、彼らはどちらも、知っていたんだろうなあ。うすうす気づいていたんだと思うよ。自分が相手に嫌われているってこと。知っていたからこそ、はっきり本人から答えを聞きたかったんじゃないだろうか?

にもかかわらず、相手は答えを保留した。嫌いなら嫌いなんだって、そう言えばよかったのに・・・と思って、逆の方向で滅入っちゃって。

日本人の悪い癖だよね。はっきり言わずに、空気で察しろとか言うの。俺がお前を嫌いなんだってことぐらい、言わなくても気づけよ。ってか。

この場合、この問いかけをした人間が悪者として、作品の中では描写されているし、こういう奴っているよね。とばかりに、最終的にどうなったかまでもう分かっているのだけれど、私はどうも彼らを嫌いにはなれない。自分もそっち側の人間だからかも知れないけど・・・。

屍鬼 1 (ジャンプコミックス)

屍鬼 1 (ジャンプコミックス)

屍鬼 2 (ジャンプコミックス)

屍鬼 2 (ジャンプコミックス)