星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「コロボックル物語② 豆つぶほどの小さないぬ」 佐藤さとる

読書18.「コロボックル物語② 豆つぶほどの小さないぬ」 佐藤さとる 講談社文庫

・・・なんだか期待に反して、ちょっとがっかりしたのは、これは良くも悪くも、高度経済成長期に書かれた作品なんだなあ。という感じがしたことで、自然界の生き物であるコロボックルたちが、人間をまねて、電気を通したり、印刷所を作ったり、写真を取りたい、新聞を作りたい、工場を大きくしたいと言っていることで、あたかも、それが素晴らしいことのように書かれている。

そう言う人間の文明が、未来への希望や夢に見えたという、そう言う時代に書かれた小説なんだな、と思った。

個人的に印象に残ったのは、ブラジル移民の話がちらっと出てくることで、これこそ教科書では習わない歴史だから、貴重なんじゃないかと思った。

コロボックル物語2 豆つぶほどの小さないぬ (講談社文庫)

コロボックル物語2 豆つぶほどの小さないぬ (講談社文庫)