読書31.「ウは宇宙船のウ」 レイ・ブラッドベリ 創元SF文庫
萩尾望都のコミック版は既読だが、原作小説は未読だったので、この際、読んでみることにした。萩尾望都の短編集とかぶっているのは、表題作と「霧笛」「宇宙船乗組員」の3作で、コミック版との違いを改めて確認しながら読むのは面白かった。やっぱ、微妙に違うからね。
残りの短編のうち、なんだか読んだ覚えがあったのが「雷のとどろくような声」。冒頭を読んだだけでラストシーンが浮かんだので、この作品、知ってる〜と思ったんだけれど、他の短編に覚えがないのに、何故、この作品だけ知っていたのか謎。別の短編集に入っていたのかな?
割と印象に残ったのは、「長雨」と「霜と炎」の2作。今の状況を多分に表しているような気がするので。悲惨な状況から生き延びるためにはどうしたらいいのかという話。
宇宙船での旅や、宇宙にあこがれる人々の様子が丹念に描かれているのを見ると、少し懐かしい感じのSFだなあ。と思った。宇宙を夢みて、空を行くことを願った時代のそういう想いが、なにげに残っている。なんかいいなあ。と。
- 作者: レイ・ブラッドベリ,大西尹明
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1968/04/18
- メディア: 文庫
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