星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「伝説巨神イデオン」第9話

第9話「燃える亜空間」

助けの来る当てのない宇宙での逃亡生活。敵は襲ってくるし、自分たちが乗っている船は、遺跡から取り出したもので、融通が利かないし、不安ばっかり広がる中、それぞれのキャラはストレスがたまっているのか、皮肉と嫌みの言い合いで、常にけんか腰。

前回だと女性ばっかり悪く描きすぎじゃないかと思ったけど、今回は、男たちの方も結構、もめてたな。「だったら、代わってくださいよ」「俺の成績は悪かったんだよ」「自慢できることかい!」と吐き捨てているのが、なんだかな~。

この状況下で、やたら、敵をたたくことばかり主張するカーシャと、それに賛同するのが皮肉屋のシェリルだし、女性の方が好戦的だというのは、やっぱり富野作品の特徴に見える。普通の作品だと、女性が兵士になることは少ないし、戦闘に参加しても、アナウンスとか後方支援に回りそうなものなんだけれど、富野はMSに乗せて、最前線に送り込むんだよね。この作品でも、カーシャはイデオンに乗って、よりによって迎撃担当ですよ・・・。「私だって、敵を撃ち落とすことぐらい、できるんだから!」「やってみせるわ」ってのが、カーシャ。

その一方で、嫌みを言い合っているのが、シェリルで、カララに対する対抗意識がばりばりしている。「あんな異星人の女なんかを信用して」と、ベスのやっていることが気に入らない。実際、シェリルへの当てつけみたいに、ベスとカララがなにげに距離が近すぎというか、戦闘のどさくさに、あんたら、何をいちゃついているのかって部分もある。腰に手を回すなよってのが、見て取れるからね。

「この女の言うことなんか、信用できるんですか?」「私はうそはついていません」「一番よくある最大のうそはね、私はうそをついたことがありませんってものなのよ。わざと、私たちを危険に誘っている可能性があります」

もう、そんなことを言い出したら、きりがないというか。それでソロシップの出力があがらないんだ。敵が来る。どかーん。

「私だって、一生懸命やっているんです! これ以上、何をやれっていうんですか!」と怒っているロッタとか。

そんな人々を乗せて、収拾のつかない状態のまま、船は行く・・・・。スペース・ランナウェイ。先の見えない旅路で、大変ですよ。