星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「リーンの翼」第5話

第5話「東京湾

(・・・多少、ネタバレも含むかもしれません。嫌な人は注意。)

富野監督って、架空世界のSFばかり描いていたようなイメージがあったので、太平洋戦争を真っ向から描いたのにびっくりした。歴史を扱ったのは、私が知る限り、初めてじゃないか? 東京大空襲や、広島の原爆投下のシーンを上空からの視点で描いて、地上にいる人々の生々しい姿を見せてきた。あそこには、普通に人々が生活していて、子どももいたのに! という、悔し涙を流すサコミズと、人々の魂が、白い羽となって空中に散布していくはかなげな美しさ。

リーンの翼から飛び散る羽は、人の魂だったのか・・・。それを想うと、エンディングの羽が舞う描写が、もの悲しい。

これを止められないかと、米軍機に向かって攻撃をしても、一度は二つに割れた飛行機が、ぐにゃりと元に戻っていく。歴史は変えられない。その描写が印象に残りました。