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星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「モンテ・クリスト伯」第5巻 アレクサンドル・デュマ

読書2.「モンテ・クリスト伯」第5巻 アレクサンドル・デュマ 岩波文庫

ヴィルフォール家に続く不幸の中に、どうやら毒殺の疑惑があるらしい。犯人は夫人だと、読んでいるこちらはわかるのに、登場人物たちは気づかない上に、無実のヴァランティーヌを犯人だと決めてかかっているから、もどかしい。

なんにせよ、いろんなところでヴァランティーヌが踏んだり蹴ったりで、彼女と恋人がどうなることやら、心配しながら読み進みました。

しかし、毒についての話をヴィルフォール夫人に吹き込んだのが伯爵なら、いくら復讐のためとはいえ、彼もまた殺人事件と無関係とは言えないのじゃないだろうか? と言う部分が悲しい。少なくとも、サン・メラン侯爵夫妻は、エドモン・ダンテスの復讐とは無関係じゃないか? 殺されなくてもいい人が殺されてしまったようで、その上で、それこそ罪のないヴァランティーヌが巻き添えを食っている。その点では、伯爵も残酷なことをする。

一方で、伯爵に言いように操られているアルベールは、自ら墓穴を掘って、自分の父親の罪をわざわざ新聞記者の友人に調べさせてしまった。

伯爵の復讐は、他人を言いように操って、裏から工作しているところが面白いと言えば言えるかな? と思った。なかなかそんなことは出来ないけど、それが出来る人が一番恐ろしいのかもしれない。