この作品のゆったりとしたイメージがどこから来るのかと思ったけど、全体的にカメラが静かに静かに動いているんだね。決して急がない。ゆっくりゆっくりと視点を変えていく。
流れる音楽も最小限度、感情を盛り上げるに必要な分にしか使われていないみたいだし・・・。靴音の効果音ばかりがやたら響き渡っている感じがした。
その静寂の中に、怖さがある。
今日ははっきり言って、ちせが怖かったです。前から少しずつ描かれていたけど、「死に神」と言うか、なんていうか「悪魔的」なイメージがそろそろ全面的に吹き出してきたみたいで。
それで「私のこと、怖がらないで」と言われても・・。確かにシュウジでなくてもどうしても引いてしまう部分というのはあるかも知れない。
それとも、極端な話、「男」の目には「女」というのは、どちらにせよ、そういうイメージがどこかしらあるのだろうか? と、ちょっと思ってしまいました。
小さくてかわいくて可憐なイメージの中に、ものすごく冷めた残虐性が潜んでいるような?
あるいは、作者はそういうところもまとめてこの作品の中で風刺したかったのだろうか? と、ちょっと深読みしつつ、思ってしまいました。
原作を3巻目で読むのをやめている私にとっては、いよいよ次の展開を知らない話数になってきました。続きが楽しみです。