星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「藍より青し」第十九話「膝枕」

あ〜あ。これは全然ダメだな。癒しをやろうとして失敗した悪い例の典型ですね。
脚本も悪いけど、演出も絵コンテもまるで変に見えた。

ちかちゃんが桜庭家にやってくるのはいいけど、その理由も「宿題を忘れていたから、教えてもらおうと思って」というのもまず言い訳くさいし。そのためにわざわざ東京まで来るものかね?? 友達に教えてもらえ!

そのちかちゃんの悩みが「家族との想い出」というテーマの作文。「後回し後回し」という言葉を繰り返したあとで、白々しく原稿用紙がテーブルから落ちて、その文字がアップになるんだけど、わざとらしいにも程がある。第一、前の話数を見る限り、ちかちゃんはそういうタイプじゃない。

薫の入浴中に「お背中流します」と現れる展開も不自然だし、水着が破れてまた裸の姿を見られるというのも変。これって、原作通りの展開?? お約束にもなっていないじゃん。十七話のスムーズな展開に比べてあまりにもお粗末。

商店街で犬に吠えられ、うずめが逃げ出すカットもなんで犬をそんなに強調して怯えるちかちゃんを長々と写すかな?? 必要がないじゃん。
「うずめが逃げちゃった」という事実だけを描きたいのなら、犬も怯えるちかちゃんもワンカットでいいと思うんだけど??

さらにちかちゃんが戻ってこない・・と、みんなで探しに行くカットも変。
全員のカットを横並びに写すのもシロウト目にも見栄えが悪いと思うよ。

しかし、「うずめ〜出てきてよ〜」と叫ぶだけでひょっこり出てくるうずめにもあきれる。現実味がない。逃げた動物がそう簡単に見つかってたまるか!

最後に「私たち家族じゃありませんか」
と、いいだした葵ちゃんを見たときは、「やめてくれ〜!!」と強烈に叫びたかった。そういうテーマは言葉でいわせちゃダメなのよ。
今までのストーリー展開に家族ものをやる下地が全然出来ていないのに、「まとめ」だけで「家族」という言葉を安易に使っちゃいかん!!
ましてや、「夏休みの宿題」でそれをもう一度繰り返すなんて、最悪だ。

わざとらしくも感動させようとする音楽にもあきれたし・・。
どうしちゃったんだ? 一気に物語のレベルが落ちたんだが??
監督のチェックが間に合わないのか?? 最後の土壇場に来て、これはないよう。泣くぞ。私は・・・。