星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「To Heart」第3話

第3話「陽だまりの中」

うーん。所詮はギャルゲー。いかにもの「変な女」がお約束的に登場。(^^);

しかし、すごいと思うのは、どんな変わり者の女の子でも、強引なまでに彼女を「ごく普通の一生徒」として扱い、作品の中に違和感がないようにとけ込ませちゃっていること。

「お嬢様で黒魔術が趣味で、ぼそぼそと小声でしかしゃべらない」というどう見ても特異なキャラクターを、ちょっと変わっているだけのただの「普通の女の子」として扱う。

中庭で掃除をしていて、「トカゲを探しています」と言い出す女なんてどう見ても変なのに、浩之ちゃんはあっさりとトカゲ探しを手伝う。ごく普通の捜し物を手伝ったみたいに。
彼女はそのお礼に(?)彼に黒魔術の本を手渡す。「興味を持ってくれそうだったので・・」と・・。
そして、「オカルト研究会に見学に来てください」と申し出る。
あくまで小声で・・。他の人には聞き取れないほどに・・。

私が感心したのは、そんな変わった行動を起こしている彼女を主人公たちは「変なやつ」扱いせずにきちんと受け止めてあげていることだ。

本を貸してくれるから、「ありがとう」と言って受けとる。「面白そうだな」と言って、読んでくれる。
「オカルト研究会」へ見学に行く。(約束を)「忘れてた!」というパターンもちゃんと踏みながらだけど、それでも彼は必死に走って学校へ戻る。彼が必死に走っている姿を、カメラが懸命に追いかけている。

だから、むしろ逆にちょっと感動してしまったのだ。彼らの優しさに・・。彼女をきちんと受け止めてあげる心の広さに・・。

主人公たちは、当たり前のような顔でオカルト研究会で降霊術の見学をして帰る。
その光景に「異常」と「普通」の差なんて実はないんじゃないか、世の中、どんな人がいたっていいじゃないか・・と思わせてくれた。(まあ、そういう部分に共感する自分もまた、世間から見ればただの「変わり者」なんだろうけどね)(^^); 

この先もこういうキャラクターが次々と出てくるのだろうか? そこにどんなドラマが描かれるのか、これからも楽しみにしたいと思う。