星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「消えた少年たち」下巻 オースン・スコット・カード

25.「消えた少年たち」下巻 オースン・スコット・カード ハヤカワ文庫 評価★★★★

この作品って、ミステリーだったのか・・。と、下巻のかなり後半になってやっと気づいた。遅い? 遅いのか、やっぱり・・。(^^);

どうりで、なんだか怪しげな登場人物ばかり出てくると思ったよ。この一家の周辺には変な奴しかおらんのか? と思っていたが、その中から犯人を当てろ! という趣旨だったのね。・・・気づかなかった。気づいていれば、もっと早くにこの物語をもっともっと楽しむことができたんじゃないかと思いますけどね。

あまりにリアルな人間の心理描写だったので、まあ、確かにこういう人もいるかもしれないなあ・・と、納得して読んでしまいました。(^^);

それにしても・・。以下、ネタバレ注意・反転処理。

<FONT color="white">かわいそうなスティーヴィ!! 君はなんていい子なんだ!! うう〜。(涙)
この物語は、子供たちを守ろうと必死になって、結局、守りきれなかった親たちの話だったのですね。信じるとはどういうことかを教えてくれる物語・・と書かれていたけど、そりゃあ確かに無茶だ。スティーヴィを信じ切れなかったことが、この親たちの敗北の原因といわれても・・。(;_;)

ただ、子供の声には真摯に耳を傾けなければならない・・という事実はあるかもしれない。結局、大人は子供のことを思いながら、どこかで子供を馬鹿にしている傾向があるものなのかもしれない・・。子供たちは聞いていないようでちゃんと聞いている。意味がわからなくても、大人の言葉を一つ一つ。侮れないものです。</FONT>

確かに、これは家族小説なんですね。家族のあり方について語ってくれる。参考になりました。つくづく、いろんな意味で痛かったです。(−−);