星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「姑獲鳥の夏」 京極夏彦

4.「姑獲鳥の夏」 京極夏彦 講談社文庫 評価★★★★★

面白かったです。途中まではいつもの調子でちびちびと読んでいたんですが、真ん中を過ぎたあたりからは一気でしたね。(^^);

もともと民俗学は大好きな学問分野なので、京極堂の説明を読みながら、うんうん、そうそう、そうなんだよ〜!・・と頷いていました。下手な専門書よりもわかりやすくて嬉しかったです。(^^)

民俗社会における妖怪の役割とは・・という話が面白かったです。去年読んだ小松和彦の「神隠し」の説明と近いものがあったかも?

個人的には、榎木津探偵よりも京極堂の方が好きですね。でもって、あの情けなさそうな文士・関口くんも私は好きですよ。(この彼は人気がなさそうなので、先に弁護)。同人誌がいろいろ出ているようだけど、もし買うなら、京極x関口がいいなあ・・と、なんとなく思いました。

だって、京極堂が事件解決に乗り出したのも、どう見ても、関口氏のため! じゃないですか? 「きみ(関口)のために、仕方がないから、依頼を引き受けてやるよ。個人的にはどうだっていいんだけどね。」・・という心の声がやけにはっきりと聞こえて、美味しかったです。(^^)♪(←念のため、小説にはそんなセリフはありません)

近いうちに、続きも読んでみたいと思うけど、宿題がいろいろあるから、まだ先かな? でも、楽しみです。(^^)

それにしても、(以下、ネタバレ注意→)<FONT color="white">「蛙の顔をした赤ん坊」というセリフからとっさに「ブラックジャック」を連想したのだけど、よもや、本当に「無頭児」の設定が出てくるとは思わなかったなあ。おかげで思い切りリアルに、どんな赤ん坊だか「絵」で浮かんでしまいましたよ。ううう〜。それこそ、忘れたい記憶だったかも?(><)</FONT>