星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「火の鳥」第10話

第10話「太陽編その三」

十市媛(とおちのひめみこ)見事に省略。(^^); ここまできれいに省略されていれば、いっそ潔いとほめるべきだろうか?
そりゃ、彼女を出してくるとマリモとの関係上いろいろとまずいのはわかっていたが、こんなに完全に無視するのはちょっともったいなくないか? 原作ではHシーンまであるというのに・・・。(だから省略したという説もあり?)

せめてちらっとでも出てきて欲しかったなあ。画面の隅っこにでも置いておいてくれれば、ファンサービスになったのに・・。それが残念。高市皇子で代用されてしまったよ。しかも、この皇子、ただ誘拐されるだけの役立たずになっちゃっているし・・。

そうまでして、物語に無理がかかってもあえてアクションシーンを入れたかったんだろうなあ・・というのは何となくわかる。
その昔、「鳳凰編」がアニメ化されるときに、手塚先生が「アニメにするのならもっとアクションを入れて派手にして欲しい」と要望を出したんだけど、りんたろう監督が「原作通りにしたいから」と言って断ったのは有名な話。(結果的には「鳳凰編」のアニメも、見るも無惨で涙が出るほど全然まったく原作とはかけ離れていますが・・・)

アニメなんだから動きにこだわって欲しい。メタモルフォーゼを入れて欲しい。と言うのは、生前の手塚先生のこだわりだったから、今回は原作の展開を無視してでも、牢屋でのアクションシーンを入れたかったんだろう・・と推測してみた。あくまで推測ですが・・・。(^^);

まあ、少しでも興味を持ってくれた人が、じゃあ原作を読んでみようかな? と思ってくれることを祈ります・・・。このアニメはそのためにあるんだから・・。逆に言えば、そのためにしかないと言うべきか?

【補足】
高市皇子が誘拐されるという展開は原作にはありません。彼は十市媛の手引きによって無事、都を脱出し、大海人皇子と合流します。その代わり媛の方は・・・というのが原作の展開。ちなみに二人は兄妹で、ともに大海人皇子の息子と娘。十市媛は大友皇子の許嫁です。