星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「トマシーナ」 ポール・ギャリコ

16.「トマシーナ」 ポール・ギャリコ 創元推理文庫 評価★★★★★

「愚かなる民よ、われら全ての猫の前に頭を垂れよ。けっして、われらを虐待し殺めることなかれ」byセクメト・バスト・ラー

感動しました。なんだかもう夢中になって読み進んでしまいました。
「ジェニィ」を読み終えたときにも、感動の嵐だと思ったけど、これはそれを超えたかもしれない。

全てのキャラクターと全ての伏線がきちんと生かされて、ラストの大団円に向かって収束していく。なかなか物語が思うように進まなくてどきどきはらはらしながら読んだ。どうしてこうすれ違っちゃうんだ。これでもダメこれでもダメ・・と読者をさんざんじらした上での感動のラストシーン。最後のパズルのピースがぴたりとはまったときは、本当に嬉しかったですね。

よい物語の作り方の手本を見せてもらったような気がしました。本当に見事。

猫ファンタジーの名作。まさに名作でしたね。非常に面白かったです。オススメ♪

読み終わってつくづく思うことは、猫を怒らすと怖いことになるなあ・・かな。猫は本当に神様かもしれない。それにしても、猫は祟る・・という考え方には洋の東西はないのでしょうか??

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