星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「火の鳥」第11話

第11話「太陽編その四」

仏像の目からビーム攻撃に思わず笑っちゃった。これにやられると石になっちゃいます。こりゃ、すごい。アニメで見るとなんか迫力だなあ。(^^);

ここまでくると、どこがどう原作と違うのか、説明するのも難しい。

ええと、大海人皇子の行軍が石に囲まれた「聖地」で一休みする描写はあったと思います。そのとき、火の鳥が出てきて、犬上に説教するシーンもありました。セリフはほとんど変えられているので、意味合いも少々違うけど。ちなみに、その場面にマリモはいなかったと思います。

大体、原作と一致するのはその程度かな? あとは完全にオリジナル。
ラストシーンも全然違うし・・・。「私たちは北へ向かいます」というのはありません。ましてや、犬上がそちらへ旅立ったりもしません。

原作では、人間に戻った犬上は狗族のことなんか忘れてしまいます。マリモを見ても「ただの狼じゃないか」と言い放ちますから。彼らと語らい、愛し合うことが出来たのは、あくまで彼が狼の顔を持っていたからです。もともとそういう設定なの。しかし・・・その大前提を崩しちゃっているから、犬上が狼の顔をしている意味なんかアニメでは全然わからなかったんじゃないのかな?

アクションをやりたかったんじゃないか? というアニメ版の意図は見えるような気がするので、その点は別にいいんだけど、個人的にはマリモがしつこすぎて嫌だなあ・・と思っちゃいました。
「犬上様、犬上様」ってなんだかしつこい。原作のマリモはもっとおとなしい娘だったような気がしたんだけど、アニメ版では出しゃばりすぎ。
萌え要素を出したかったと言うことなんでしょうかね?

なんにせよ、残念な作品です。もう少し話数があったら・・と思わずにはいられない。個人的にはスグルやヨドミの動いている姿も見たかったなあ・・と思います。

「太陽編」は過去と未来が交錯する物語なので、「過去」編だけをアニメ化しても片手落ちにしかならない。
繰り返し言っておくけど、原作はアニメよりはるかに面白いですからね。アニメだけ見て「こういう話なんだ」とは、ゆめゆめ、思いませんように・・。