第26回「夕涼み」
そんなに面白いと思えた回でもないけど、印象に残った部分だけ・・。
子供会の親たちが、お寺に子供を集めて怪談をして、肝試しをさせる。お化け役は親たちが扮装して担当。あとでビールを飲みながら、「子供たちもいい思い出になったでしょう」と語っているが、こういうのは子供会の行事として今でもやっているのだろうか?
なんにせよ、親御さんも大変だなあ・・と思った。(^^);
あと怪談の内容。おばあちゃんの話(「人魂」について)の方は、別に怖いと思わなかったが、おじさんの話の方が印象に残った。
「戦争中、隣の町から逃げてきた親子がいたんだが、この寺の前まできた時、空襲があって、爆撃で吹っ飛んで身体もみんなバラバラになってしまった。遺体を集めて供養したんだが、どうしても母親の首だけ見つからない。ある晩、寺の近くを通りかかると声がする。「きよし〜。きよし〜」と子供を呼ぶ声。見上げると母親の首だけが寺の屋根の上を飛んでいた」
戦争をネタにすると、時代が時代だけに説得力があります。で、続き。
「よくよく調べたら、高い木の上に母親の首が引っかかっているのをあとで発見した。このまま放っておくのもかわいそうだから、俺が木の上に登って、首を取りに行ったんだな。ようやく首に手が届きそうになった時!!」
(生首が目をカッと見開いて、「きよし〜!」と叫びながら襲いかかってくる図)
「・・・これが、そのとき、生首にかまれた傷痕よ」とおじさんが、腕まくりをして子供たちに傷を見せる。
子供たちは大パニック。
この怪談を聞いたあとに、肝試し大会をするけど、ラストの落ちも好きだな。普通は、お化けの中に一人だけ知らない人が混じっている。あれはいったい・・? と言う形で引いて終わりそうなものなのに、ちゃんとその正体まで語っている。みんなの中に混じりたかったお父さんもいたんだね。内緒でこっそり参加・・・ということで。
昭和30年代に子供だった現在の大人たちが、かつて自分たちの親もそうやって苦労して子供を育ててくれていたんだなあ・・と、感慨にふける物語だと思えばいいのかな。(^^);