星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「名探偵ポワロとマープル」第15話

第15話「青いゼラニウム

この作品のテーマは、「人の気持ちがわかるようになりなさい」というおばさまからのメッセージだと思うので、推理や犯人当ての部分だけに注目していたのでは、物語を楽しめないと思う。

どう見ても、怪しいのはこの人だなあ・・・と思った通りに話が進み、見ているだけでその動機まではっきりとわかってしまった。殺人のやり口に関してはもはや子供だまし的な感じもする。どう見ても、こんなマンガっぽいやり方で殺人が成立するとは思えないので。

それよりもむしろ私が気になったのは、メイベルの「そうか、そのうわさを広めてしまったのはこの二人なんだわ」というセリフ。なんとなくはっとさせられて、「後ろめたいことがあると、人は必要以上に大げさな行動を取る」というのは、この間のエジプトの回でポワロさんが言っていたことかな? と思い出したりもした。

この作品は、そういう細かい人間心理の部分にこそ注目すべき作品なんだろう。

もう一人の女性も、意味もなく登場しているように見えて、さりげない言葉遣いから「誰かをかばっているんだなあ・・・」というところまで読みとれると指摘が入った。
さすがにその点までは気づかなかったので、私もまだ甘いというか・・・。

人が複数いたら、誰が誰に好意を持っているのか、また悪意を持っているのか、その会話からだけでもいろんな心理を読みとれるのかもしれないし、そういう部分にちゃんと注意を向けるようにすれば、人の気持ちがわかる人間になれるのかもしれない。
人の気持ちをちゃんと理解することが出来れば、相手に気を使うと言うことも覚えられるのだろう。

自分はちょっと他人の心理に対して無神経なところがあるので、そこらへんをこの作品から勉強して、治していきたいと思う。