星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

ラリー・ウォシャウスキー 監督「マトリックス」

1.ラリー・ウォシャウスキー監督「マトリックス」(アメリカ・99)

新年早々、見た映画がこれ。(^^);

久しぶりにSFらしいSF映画を見たという感じがしました。イメージ的には「トータル・リコール」を思い出したかな?
現実が本当の現実ではなく、コンピューターが創り出した仮想世界だという発想は、P・K・ディックとか神林長平がよく描いていた世界に近いような気がするので・・・。

アニメで言うならやっぱ押井守の世界かな。「ビューティフルドリーマー」+「攻殻機動隊」。で、アクションは2丁拳銃とカンフーが中心だからどことなく香港映画で、アジアンテイスト。このあたりは監督の趣味なんでしょうか?

現実というのは、脳の情報処理に過ぎない・・・というのは、確かだと思うし、あるいは、脳の情報処理能力に異常をきたしているのが精神病の症状なんだろうか? と思いました。脳の情報処理に異常があるから、幻聴、幻覚、妄想が起きるというわけで・・・。

主人公の元に送られるメッセージ。「このままだと君は捕まる」「我々の言うとおりにして逃げろ」「この世界は本当の世界ではない」「我々は君を待っていた」「君こそが我々の世界での救世主だ」
これは、人間の無意識の願望ですね。「自分のいるべき世界はここではない」「本当の場所でこそ、自分は必要とされている」「そこへ帰らなければならない」異世界に召還される物語の底辺に流れるテーマですが・・。

そういう意味では、映画が妄想の世界のままで終わっているような気がして、ちょっと気味が悪いんだけど、ただ、スーパーヒーロー願望を満たしてくれる物語としては、非常に出来がいいし、面白かったです。
自分の力を信じることで、強くなれる。自分を信じてくれた人のために戦う。そのメッセージは、強く出ていて、なかなか感動させてくれました。

続編がどんな風に作られているのか、非常に興味があります。楽しみです。

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