星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「その時歴史が動いた」第227回

第227回「実録・大岡越前 〜火事と闘った知られざる素顔〜」

7月放映分から録画がたまってましたが、地道に見ていこうと思います。

火事と喧嘩は江戸の華・・・というけど、当時から江戸って言うのは人口密集地の大都会だったんですね。だから、長屋が狭い間隔で建てられて、火事が起こるとひとたまりもない。このあたりは、一人あたりの土地の広い田舎との差かもしれないなあ、と、何となく思いました。実際、関東地方は乾燥しているので、火事が起こりやすいのかも知れないし・・・。

で、番組ではいろは47組の町火消しが作られていく過程が紹介されているけど、ポイントになったのは、纏(まとい)の存在。い組とかは組とか書かれている○や◇の飾りとひらひらのついたでっかい幟(のぼり)みたいなものですが、昔から、あれってなんのためにあるのか謎でした。単なる飾りじゃんかと思うのに、火事場になると必ずみんなあれをかついで持っていくという。

あれって、もともとは武士が戦場に持っていった戦意高揚のための印だったそうで、火事場に向かう火消しにも「戦場に向かう武士の心を持て!」という気構えの象徴だったそうですね。

そうやってみると、町人もまた「武士への憧れ」を持っていたと言うことで、火事を消す心は、命をかけて戦いに赴く魂と同じという意味で、気合いを入れるためのものだったらしい。

消防士のルーツも武士であり、侍魂なのか〜と思うと、なんか感慨深いものがありました。

ちなみに、○は芥子の実を表し、◇は枡を表したそうで、○◇を縦に並べて「けします」の意味を持たせた言葉遊びだったそうな。そういうのって、ちょっとした豆知識で、面白いなあ、と思いました。