星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「はてしない物語・下巻」 ミヒャエル・エンデ

小説・一般21.「はてしない物語・下巻」 ミヒャエル・エンデ 岩波少年文庫

上巻の内容は、映画の「ネバーエンディング・ストーリー」とほぼ同じという印象を受けたけど、下巻からは全然違いましたね。

下巻からは、バスチアンが本の中に入っていき、彼の冒険が本格的にスタートするという形。いじめられっ子のバスチアン少年に感情移入して読んでいた身には、彼がファンタージエンに着いて、願ったことが何でもかなえられていくという状況におかれたとたん、どんどんダークサイドに落ちていくのが辛かったです。こりゃ、かなりシビアな内容だ。人間の欲望に対する皮肉が現れていて、とても痛い展開です。(><);

一方で、その分、対照的にアトレーユがめちゃかっこよかった! アトレーユってばもう、美味しいとこどりですよ! 幸いの竜フッフールを従えてバスチアンの前にかっこよく再登場したかと思えば、彼を親友と呼び、ダークに落ちていく彼のために苦悩する姿がめちゃ美味しいという・・・。(^^);

まじめな話、一番感動したのは、バスチアンが「絵」を見つけ出すシーンですね。彼の愛すべき人をそこに見いだした。

自分が別の人間に変わることばかり望んできたけれど、自分を変えようとはしなかった。最終的に辿り着く望みの部分は泣ける展開でした。

物語は、ひたすら思いつくままに書いていけばいい。そうすれば、自然と自分の抱えている問題がそこに浮かび上がってくる・・・というのは、確かかも知れません。

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