星の原休憩所

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「アンデルセン童話の深層」 森省二

小説・一般22.「アンデルセン童話の深層」 森省二 ちくま学芸文庫

ユングフロイトなどの深層心理学の視点から、アンデルセン童話を分析した研究本。

多少こじつけがましいのは確かなんだけど、ユング派の分析で物語を解釈するのは楽しい。このやり方で、アニメや漫画も分析できないものだろうか? と思って、原稿を書くときの参考にしている。

改めて、アンデルセン童話の詳しいあらすじを紹介してくれたのは助かった。知っているようで、細かい部分は意外と知らないのがわかったので・・・。

あと、アンデルセンの生い立ちについて、詳しく説明してあったのは面白かった。アンデルセンの童話は知られていても、彼自身がどんな人物だったのかは全然知らなかったし・・・。結構、複雑な家庭環境に育ったんだなあ。実の母親を嫌っていた分だけ、理想化された母親像が童話に現れるというのは面白い。創作物を読むと、作者の深層心理が読めてくるというのは、わかりやすい話かも?

http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4422110969.html