星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「Kanon」第10話

第10話「丘の上の鎮魂歌〜requiem〜」

実は、私が一番印象に残ったシーン、セリフは、名雪の「3,2,1,笑って」だったりする。このセリフの時の、名雪の声が優しかったのが、一番、胸に響いた。

「気づいたときには、もう手遅れになる」「こんなことなら、もっと最初から優しくしてあげればよかった」「今の幸せはね、いつまでも続くとは限らないんだよ・・・」
・・・泣いている裕一の姿からは、そんなメッセージを受け取りました。

ただ、弱っていく真琴については、どうしても「アルジャーノンに花束を」のパクリに見えるから、それだけで感動するかと言われても、実はそうでもなかったかもしれない。子供に戻っていくチャーリィ・ゴードンの方が痛みの面では、圧倒的に勝ってしまうでしょう? だから、そういう真琴の姿で泣けるかと言われても、作り手が泣かせようとしているのが見えるなあ、という印象の方が、強く残ってしまった感じがする。

むしろ、彼女と向き合う姿を見せた美汐の方に感動した。辛い過去から逃げようとしていたけれど、最後に真琴をちゃんと見送ったこと。

あと、裕一と屋上で会話するラストシーンは、オリジナルだったと思うけど、「この街にいる人も半分以上、人間ではないのかも知れませんね」と、空想少女のようなセリフを言い出したところが気に入っている。美汐って、やっぱ、そういうキャラだったのか〜。
全体的に美汐に関しては、坂本真綾の淡々としたしゃべり口調に、独特の味があってよかったと思います。

次回からは、舞シナリオに入るみたいなので、ちょっと楽しみです。佐祐理さんの話はやるのか、舞は最期にどうなるのか、ちょっと気になるじゃないですか・・・。