星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「英國戀物語 エマ」第7、8話

第七章「水晶宮
第八章「時計」

時代背景としては、ケリーがエマに、自分の服を貸して、「私の若い頃の服だから、ちょっと形が古いかもしれないけど・・・」と言っていたんですけど、なるほど、エマの着ている服は、肩のところの袖がふくらんでいないんだなあ・・・と、気づきました。服の流行があるから、確かにほかの女性が着ている服とはちょっと違うのかもしれない。そういうところ、この作品の芸の細かさにちょっと感心します。

あと、郵便の配達や、時計屋さんからのメッセージなどを届けるのが、子供の仕事っていうところに感心します。この時代の学校についての考え方も前回ちらっと出てきたけど、大人がみんな「子供も働くのが当たり前」としているのね。19世紀の英国でこんな感じなんだから、現代日本の「子供は学校に行くのが仕事」みたいな考え方は、本当に最近になって入ってきた新しい発想に過ぎないんだなあ・・・って、そういうことを考えました。

本編ですが、ウィリアムがなんか積極的に動き出した。あるいは、後ろからハキムに押されて・・・と言うのもあるのかもしれないけど、エマさんをデートに誘っただけでもすごい進歩だと思ったのに、一夜まで過ごしてしまいましたよ〜。さすがにちょっとドキドキしました。まあ、時代が時代だし、この二人のことだから、キス止まりだろうけど、それでも進展した事実には違いない。

さすがに、そこまで行けば、ちゃんと覚悟を決めたのか、お父さんに本気でぶつかったみたいだし、玉砕したみたいだけど、それでも素直に感心した。この人は、それだけ本気なんだって話。

ただ、確かに壁は厚いね。階級差の問題を考えるに、お父さんの言い分にも一理あるような気がして、ウィリアムの方が、家を捨てるしかないんじゃないかと思った。どうなるんだろう? という部分で、続きが楽しみです。

ところで、一番頼りになると思っていた、ケリーおばさまが亡くなってしまったのはさすがにショック。彼女なら、最後までエマの恋の味方をしてくれると思っていたのに・・・。ただ、アルといい雰囲気を最後に作り出しているのを見たとき、階級差の恋は、あるいはこの二人にもあったのだろうか? と、そんなことをちらっと思いました・・・。