星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「スラン」 A・E・ヴァン・ヴォクト

小説・一般20.「スラン」 A・E・ヴァン・ヴォクト ハヤカワ文庫

20年ぶりに再読。今、一部の「地球へ・・・」ファンの間で広がっているという噂を聞いたもので、久しぶりに読んでみる気になった。
主人公の名前がジョミーだし、ミュータントSFテーマの古典的名作なので、「地球へ・・」の元ネタとして、新しいファンが読みたがっているらしいのだ。

現時点では絶版になっているらしいのだけれど、私の場合は、20年前に文庫を買って、以来、ずっと持っていたのです。話を聞いて本棚を探したら、出てきたので、懐かしいなあ、と思って。

改めて読み直してみたら、「地球へ・・・」というよりは、「ガンダムSEED」っぽいなあ・・・と思いました。新人類としてのスランと旧人類との対立は、ナチュラルとコーディネーターみたいだし・・・。

それでなくても、「スラン」という作品は、後続のいろんなSF作品に影響を与えているんですけどね。

人類の最高指導者、キア・グレイが、彼を陥れようといろいろ策略を練ってくる連中を相手に、口先でああだこうだとかわしながら、彼らを出し抜いていくやり方に感心した。頭いいなあ〜。

あと、昔読んだときも思ったけれど、「強欲な老婆」と「少年」の組み合わせがよいんだなあ。彼らは、自分を守るためにお互いを利用した。その関係は面白かったです。

この調子で、しばらくの間は久しぶりにSF作品に浸ろうかと思いました。