星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

村野守美監督「ユニコ 魔法の島へ」

映画20.村野守美監督「ユニコ 魔法の島へ」(日本・83)

実は、持っているアニメのDVDや漫画の本なんかを、そろそろ処分したいなあ。「ユニコ」のDVDなんかは子供向けなんだから、姉か弟の子供にでもやればいいんじゃないかと思って、とりあえず、未見の2作目の方だけ大急ぎで見てから渡そうと考えていたんだけれど・・・。

実際に見て、結論から言えば、これはすごくいい映画だった。簡単に処分するにはもったいないです。特に甥っ子や姪っ子は、アニメを見るにはまだ幼すぎるんですよね。一番大きい子で、まだ4歳だもの。

視聴しながら、これは4歳児に見せても大丈夫だろうか? と考えていたんだけれど、結論を言えば、たぶん無理です。むしろ逆に、あまりに小さいうちにこのアニメを見ちゃうと、この内容は気持ち悪い、怖いと言って、泣き出されかねない。そもそも敵である魔法使いの造形がかなり不気味だし、人間がどんどん生き人形にされていく描写なんかは、幼児に見せたらトラウマになっちゃうかもしれない。

内容的にも、この物語のテーマを理解してもらおうと思ったら、せめて8歳か9歳、「捨てられた人形の哀しみや痛み」が理解できるぐらいには、大人になっていて欲しいと思います。その気持ちがわかる人には、すごく泣ける映画ですよ。

アニメーションの映像としても、とにかくよく動いているので、見ごたえがあります。すごくきれいでした。特におもちゃの人形が踊るシーンがよかったなあ、と思いました。

声優さんもベテラン揃いで、トルビー役の池田秀一さんや、チェリー役の島本須美さんの好演が聴けるし、特に素晴らしかったのは、魔法使いククルックの常田富士男さんでしょう。ククルックはキャラクターの造形も素晴らしいですけど、声優さんの演技も素晴らしくて、いい悪役になっていたと思います。最初は、どこの宇宙人かと思いました。(苦笑)

あと、トルビーの吹いていた笛の音が素敵だった。それを含めて、音楽にも感動しました。

よかったです。これはアニメファン的にも子供向けとしても、オススメの映画だと思います。

http://ja-f.tezuka.co.jp/anime/sakuhin/mv/mv014.html