星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「巌窟王」第23話

第23話「エドモン・ダンテス」

実質上の最終回。ネット上で、「巌窟王」の評価が微妙だと噂を聞いて、どうしてだろう? と思っていたけど、やっぱ、この回の展開がどこか変に見えるからかな? と思った。

フェルナンがエデを人質にとり、伯爵がアルベールを押さえて、父親としてのフェルナンが「アルベールを助けて欲しい」と叫ぶ。そこまではいいとして、なんでアルベールを助けるために、リーゼントの兄ちゃんが死ななきゃならないのか、そこら辺がわからない。このお兄ちゃん、いい奴だったのになあ。これじゃ、死に損じゃないか・・・。

あと、みんなが期待していたのは、フェルナンと伯爵との対決で、それこそが見せ場のはずだったのに、なんだか伯爵の復讐の方向が、アルベールの方に行ってしまい、それもなんだか変なんだけれど、ましてやアルベールの愛の力で、伯爵が解放されるなど、ちょっとやり過ぎのような気もする・・・。

どこか脚本に無理がかかっているように見えるのは、「ロミジュリ」の時と同じだなあ、と言う気がするし、最終回になると、横から口を出してきて、「こういう風にしないでくれ」「こういう風にしてくれ」と主張する輩が出てきて、その帳尻を合わせようとして、物語が狂っているんじゃないか? と邪推したくなる・・・。

とりあえず、リーゼントの兄ちゃんの代わりにアルベールをかばって死ぬべきは、フェルナンか、もしくはエデだったのではないかと、推測する。そっちの方が自然だし、納得がいくんだけどなあ。

エデは最初から、伯爵に「もうこれ以上罪を重ねないで」と主張していたし、アルベールのためではなく、伯爵のためにその身を犠牲にしたというのなら、そちらの方が筋が通りそうな気もするんだけれど・・・。

どちらかと言えば、そういう展開が見たかったような気がします。あるいは、エデを殺さないためにこそ、物語の方が歪んだんだろうかと、そんな気がするんだよね。

まあ、彼女に生きろと主張した、その部分は良かったとして、納得するしかないかな・・・と思います。しかし、フェルナンぐらいは、伯爵の手で殺しても良かったんじゃないかと思うんだけどなあ。ダメかな・・・。

次回は本当の最終回だし、続きを楽しみにしてます。