星の原休憩所

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「母をたずねて三千里」第23話

第23話「もうひとりのおかあさん」

原作の「クオレ」の中には少年が父親を探して病院にたどり着く話もあって、私の中では、実はそちらの方が印象に残っていた。今回の話数は、その話を元にアレンジを加えたんだろうなあ、という感じがする。

父親を捜していた少年は、死にかかっている病人をさして、「あなたのお父さんよ」と教えられる。顔がわからなくなっていたので、少年はその人を父親だと信じて、必死で看病するんだけれど、実は人違いだったんだ。少年の本当のお父さんは、病気が治って、すっかり元気な姿で現れて、一緒に帰ろう・・・と言ったんだけれど、少年はもはや病人を見捨てることが出来なくなっていた。そのままここに残って看病を続けると言って、その病人は彼を息子だと信じたまま亡くなるという話。

マルコも人違いをして、死にかかっている女性を看病することになるんだけれど、このエピソードは、それにかなり近いものがあったな、と思う。落ちの部分でさらにもう一ひねりしてあったところが上手いな、と思ったけどね。

看護婦というか、教会の修道女の役で、池田昌子さんが登場。「三千里」に出ていたとは知らなくて、ちょっとびっくりした。

マルコが列車に飛び乗ろうとしたシーンだけれど、この場合は、無理で届かず、落っこちてしまうところが興味深かった。いや、こういう場合、なんかいつも間に合いそうじゃん。なんだか普通のアニメなら、ぎりぎり飛び乗れそうなものなんだけれど、乗れずに振り落とされて、駅員に「なんて無茶なことをするんだ! 大けがをするところだったぞ!」と怒られたというのがなんだか新鮮に見えたよ。もちろん、これが普通の反応なんだろうけどね。(^^);