第11話「おとさんのいたチーム」
なんか肝心な部分をごまかされたような気がしないでもない。いや、お母さんが倒れるような状況になっちゃったら、吾郎くんもさすがに反省しないわけに行かないじゃん? それでなくても、両親とも目の前で死ぬところを見ちゃっているような子なんだし、そう言う状況に持って行くのはさすがにかわいそうになった。
死んだ人の影を追いかけるよりも、生きている人間を大切にするべきと言うのはもっともなんだけれど、しかし、吾郎くんがおとさんのいたチームに入りたい・・・と思うのも別におかしな選択でもないと思っちゃって、その辺が微妙だった。
監督の言うのももっともで、吾郎くんの才能をもっとほかのチームで伸ばしてやりたいというのも確かじゃん。ほかのチームメイトと力の差がそんなにあるんじゃ、やりづらいだろうしさ。こういうのは本人が自分で、自分の行きたい方を決めるべきじゃないのか? と言う気もした。
それをお母さんが「そういうことはすべきじゃない」とか口を挟むのも余計なお世話として見えなくもない。そういうのは、お母さんに言われたからじゃなくて、自分でそのことに気づいて、「やっぱり、今のチームメイトを大切にしたい」と自分で決意して欲しかったな。
なんかお母さんが倒れたショックで、なし崩しで、「やっぱり母さんの言うとおりにするよ」と決めちゃったみたいで、こういう微妙な進路問題に母親の意見が挟まっているのが、どうにも引っかかるんだわ。いや、この場合は、お母さんの言うことの方が正しいのもわかるんだけどね。
なんかどっか引っかかる。そういう感じ。