小説・一般42.「原発・放射能 子どもが危ない」 小出 裕章、黒部 信一 文春新書
「子供子供って、子供の心配ばかりしているけど、年寄りはいいのかよ?」という意見をネットで見かけた。放射能に対する感受性は、子供と年寄りでは全然違うし、それこそものすごい開きがあるんだけれど、まだそれをわかっていない人がいるのか・・・と思って、情けなくなる。この本では、グラフでしっかりとその違いを見せていて、まだわかっていない人が理解するのにもいいんじゃないかと思った。
また、なぜ、子供だけが被害を被るのか、乳幼児や妊婦が特に危ないのか、放射線が人体に与える影響についてもきちんと説明してあるので、まだわかっていないなら、読んでおくといいんじゃないかと思う。
小出先生の「なぜ、子供を助けなければならないのか?」という問いの答えに関して、非常に共感した。子供たちには、原子力を許してきた責任がないからだ。
私も正直、大人はもう、助からなくてもいいんじゃないかと思う。特に年寄り連中は、彼らこそが原子力を推進し、核のゴミが増え続け、このままじゃ危険なのを承知の上で、子孫が何とかしてくれるとばかりに、見て見ぬふりをしながら、電気の恩恵をたっぷり受けて、人生を謳歌してきたんじゃないか。こんな連中こそ、とっとと死んでしまえ!と思うよ。
にもかかわらず、原発事故の放射能で死んでいくのは、何の罪もない子供たちなんだ。同じ放射能を受けても、年寄りは死なないで、子供から先に死んでいくんだ。こんな理不尽な話があるか!
こんなことはもう、繰り返しちゃいけない。どこかで、ストップをかけなきゃいけない。私も子供たちを助けたい。特に、子供を持つ親たちに伝えたい。今がどのくらい危険な状況なのか。放射能がどれほど、子供に害を与えるものなのか。微力ながら、協力していきたいと思いました。
- 作者: 小出 裕章・黒部 信一
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2011/09/16
- メディア: 新書
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